富の再分配や棚ぼた利益による怠惰を是正する相続税

相続税は人が亡くなった際、その人の財産を受け継いだ人に財産の規模に応じて一定の税金を支払うよう命じる制度です。
亡くなった方が努力して築いた財産をなんの努力もせず、その方が亡くなったことにより受け取る棚ぼた的な利益の獲得で、働かない、無駄遣いするといった怠慢な状態に陥らないよう相続人に一定の抑制を加える役割と、富の再分配を行うという趣旨があるとされています。
亡くなった方が築いた財産はその方の努力の賜物であると同時に、多くの人の支えや他の人材や設備など社会のシステムを使って築いたものと考え、亡くなった際には一部を税金として支払い、社会に還元しようとするものです。
もっとも、亡くなった方が築いた財産は残された家族の生活の拠り所にもなり、受け継いだ事業や家業を継続していくうえでも不可欠となるものです。
もちろん、その点もきちんと考慮されており、生活のために最低限の財産が残せるよう基礎控除が設けられ、法定相続人の数によって一定額までは税金をかけられることはありません。
また、居住用の建物や土地、一部の事業用不動産などは課税額に算定される金額を減額する制度などが設けられています。
これによって、生活の本拠となる住宅に遺族はそのまま住み続けることができ、事業を行っていたオフィスビルや工場などの不動産においてはそのまま事業の継続が可能となります。
こうした趣旨から、亡くなった方が暮らしていた居住用不動産であっても、遺族が住まない、必要ないといった事情があると減額が受けられません。